当会の開催主旨は、救急輪番期間中の当院のソフト面(電話対応や診療等)やハード面(院内サイン等)に問題点や課題はなかったか、精神保健・医療・福祉に関する業務に携わる皆様よりお気付きの点やご意見をいただき、それを具体的な改善の機会とすることや、お互いの「顔が見える関係づくり」を目指し、継続開催しているものです。

 今年度も12月6日(月)13:30 ~ 15:00、当院の会議室にて開催しました。広島市消防局、広島西警察署、広島市西保健センターより各代表、計7名の皆様にご出席いただき、当院からは、佐藤理事長、佐藤院長、矢田副院長、長嶋看護部長、平田事務部長、蒐場副看護部長、永井外来課長、藤田が参加しました。

 当会の内容ですが、まず当院より、8・9月の救急輪番期間中の対応実績について報告をさせていただきました。続いて、広島市消防局より4月以降の当院への全般的な気付き、連携の在り方についてのご提案、広島西警察署からは、精神保健福祉法第24条通報時の診察および入院受入れに関する早急な対応協力要請、広島市西保健センターからは、患者さん個人の救急対応のみならず、近年社会問題化しているDV(ドメスティックバイオレンス)、ネグレクト、高齢者虐待など同居家族への併発問題について、連携協力していくことの重要性についてご意見いただきました。

 皆様から挙げられたこれらの課題や問題点は、今後も継続検討すべき大変重要な部分です。参加者がお互いに「顔」を合わせ、その社会的役割や業務の範囲を認識し、「グレーゾーンの部分をいかに協力していくか?」がこれからも必要な「連携」の部分となると改めて考えることができました。この場を借りてあらためて感謝申し上げたいと思います。

 最後に、当院は広島県精神科救急医療システムに参画し、今年度で早や3年目を迎えています。準備期間から現在までを振り返ってみると「精神科救急医療は地域医療の原点」であることを第一に考え、保健・救急医療行政の皆様にご指導いただきながら、体制づくりに取り組んできたと思います。しかし、全スタッフがそれを「実感」として感じられるようになるまでには、やはり相応の時間がかかったように思います。

この会を継続し、皆様よりいただいたご意見やご感想を院内関係部署にフィードバックし、当院が掲げる、基本理念「良質・公正な医療サービスを提供し、常に人に優しく、広く地域に信頼される病院を目指します」を常に達成、継続していくことが出来るよう取り組んでいきたいと思います。

地域医療連携課長 藤田 泰弘